劇団四季ミュージカル『キャッツ』感想・レポ・レビュー

感想・レビュー

キャッツの歴史は劇団四季のミュージカル作品の中でもかなり長く、今年で35周年を迎えます。長年のロングラン公演にも関わらず未だにキャッツの人気は衰えることを知りません。
まさに走り続ける伝説のミュージカルと言えるでしょう。キャッツはリピーター率が非常に高い作品と言われています。私もキャッツは複数回目の観劇でしたが、とても楽しめました。



劇団四季ミュージカル『キャッツ』の音楽

キャッツの魅力の一つはまず音楽です。代表的な歌である「メモリー」はかなり有名な曲ですが、元々キャッツの曲であることを知らない人は多いようです。
キャッツの音楽には至るところにロイド・ウェバーの魔法がかけられています。とにかくメロディーが独特で、一度耳にしたらしばらく頭から離れません。そして複数の曲の中で度々同じ旋律が繰り返されるので、初めてキャッツを見る人にもとても馴染みやすいです。
耳に残る旋律なので公演が終わってもつい口ずさんでしまいます。キャッツのリピーターになる人には「ストーリーはよく分からなかったけれど、音楽が気に入って頭から離れないからもう一度観に行った。」というきっかけの人は決して少なくないように思います。

劇団四季ミュージカル『キャッツ』のダンス

そしてもう一つの魅力はやはりダンス、そして猫達の演技です。キャッツに出演する役者さんは元々バレエ、ジャズなどのダンスを得意とする方がほとんどです。キャッツは他の演目と比べてもダンスが中心となるのシーンが圧倒的に多いです。
例えば「ジェリクル舞踏会」ではセリフや歌はなく、約10分間ひたすら猫達が華麗に踊り続けます。また冒頭の猫達が全員で踊るジェリクルソングの群舞はまさに圧巻です。
その分ダンスのレベルは他の演目と比較しても高く、かなり見応えがあると思います。猫たちが舞台上を縦横無尽に駆け回り、生き生きと踊る姿、月明かりに照らされて美しく舞う姿には心奪われます。特に大阪四季劇場は猫達と客席の距離が近く、より迫力が感じられました。時に歌いながら踊り続ける役者さん達のスタミナ、身体能力にはいつも驚かされます。


繊細な『猫』の仕草

またキャッツの見所は実に繊細な猫の仕草です。普段舞台を観る時はメインとなる人物や、歌っている人物に注目するかと思います。
しかしキャッツでは舞台のあちこちで猫達が思い思いに行動するため、どうしてもそちらに目が行ってしまいます。脇にいる時にこそ「猫よりも猫らしく」という役者さん達の本領が発揮されている気がします。毛づくろいしたり猫同士でじゃれたりといった猫によくある行動はもちろん、鼻をひくつかせたり眼の動かし方まで、まさに頭から足の先まで猫になりきっているのが分かります。

劇団四季ミュージカル『キャッツ』感想まとめ

キャッツは「オペラ座の怪人」や「アラジン」のようにストーリーを楽しむ作品とは少し異なると思います。むしろ原作が詩であるように、明らかにされていない余白部分を想像して楽しむことができます。
そのため人によって感動するポイントもストーリーの解釈も異なります。人それぞれ多様な楽しみ方ができるというのもキャッツの最大の魅力だと思います。

この日は大阪公演前楽日ということもあり、カーテンコールでは会場は熱気に包まれ、最後まで拍手が鳴り止みませんでした。
客席からは「ありがとう!」という声や千秋楽を惜しむ声がたくさん聞こえてきました。まさにキャッツが、猫達が多くの人に愛されていると感じる公演でした。
次の東京公演ではロイド・ウェバー側からの要請により、楽曲に関していくつかの演出変更が加えられることが発表されています。
馴染みのある演出が変わってしまうのは少し寂しい気もしますが、これがキャッツが現在の人気に甘んじず、進化し続けて行くミュージカルである証ではないでしょうか。


公演データ

場所:大阪四季劇場

出演者
グリザベラ:木村 智秋
ジェリーロラム=グリドルボーン:奥平 光紀
ジェニエニドッツ:安宅 小百合
ランペルティーザ:馬場 美根子
ディミータ:円野 つくし
ボンバルリーナ:相原 萌
シラバブ:黒柳 安奈
タントミール:高倉 恵美
ジェミマ:江國 冴香
ヴィクトリア:引木 愛
カッサンドラ:藤岡 あや

オールドデュトロノミー:橋元 聖地
バストファージョーンズ
アスパラガス=グロールタイガー:正木 棟馬
マンカストラップ:加藤 迪
ラム・タム・タガー:大嶺 巧
ミストフェリーズ:松出 直也
マンゴジェリー:新庄 真一
スキンブルシャンクス:カイサー タティク
コリコパット:押田 柊
ランパスキャット:河上 知輝
カーバケッティ:桒原 駿
ギルバート:肥田 晃哉
マキャヴィティ:中村 智志
タンブルブルータス:塚下 兼吾

ペンネーム:クサカベ
好きな舞台のジャンル:ミュージカル
ひとこと:週末観劇が心のオアシス。劇団四季が大好きです。

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