ミュージカル刀剣乱舞『つはものどもがゆめのあと』の感想・レポ・レビュー

感想・レビュー

ミュージカル刀剣乱舞『つはものどもがゆめのあと』

2.5次元舞台をご存じですか。

2.5次元舞台をご存じですか。マンガやアニメ、ゲーム等の2次元の原作を3次元で表現する舞台のことです。
その中でも国内外で大人気なのが、名だたる刀剣を擬人化したゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』を原作としたストレートプレイとミュージカルという二つの舞台。それぞれ「刀ステ」と「刀ミュ」と呼ばれています。どちらもチケットをとるのが大変な大人気舞台です。
原作である『刀剣乱舞-ONLINE-』において、プレイヤーは「審神者(さにわ)」と呼ばれます。審神者は刀剣より生み出された付喪神である「刀剣男士」(とうけんだんし)の主となり、歴史の改変を目論む「歴史修正主義者」や、第3勢力の「検非違使」と各時代で戦います。その拠点となるのが「本丸」です。本丸は審神者ごとにあるため、ストレートプレイとミュージカルは別の本丸であるという認識が必要です。

刀ミュ『つはものどもがゆめのあと』は、京都公演と大阪公演を観劇しました。真剣乱舞祭、通称「らぶフェス」という刀剣男士大集合のライブイベントを挟んだので、3か月という変則的な長丁場です。
刀ミュはミュージカルの1部と、ライブの2部に分かれています。ミュージカル&ショーの宝塚を想像していただくと分かりやすいかもしれません。

今回の出陣先は、刀ミュトライアル公演でも訪れた、平安末期から鎌倉初期。公演前に残念ながら源頼朝役の奥野正明さんが降板された以外、トライアルと同キャストは続投となりました。
新しく追加された刀剣男士は、ゲームで追加実装された源氏兄弟こと、髭切と膝丸です。刀なので2人ではなく2振といいます。


ミュージカル刀剣乱舞『つはものどもがゆめのあと』の観劇レビュー

1部は、小狐丸の舞という新鮮な場面から始まります。小狐丸役の北園くんの成長に感動している間に話は進み、審神者は小狐丸に髭切と膝丸が顕現したことを告げます。髭切と膝丸は源氏の重宝、同じく源氏に縁のある今剣に影響が出ないかを審神者は案じていました。
主に呼ばれた髭切と膝丸が歌って踊り自己紹介をします。京都と大阪で一番変化を感じたのがこの歌でした。刀ミュでは初といっていい曲調に京都ではまだ手探り感がありましたが、大阪では馴染んでいたように思います。ここで源氏の2振は審神者から密命を受けるのでした。
審神者は三日月宗近、小狐丸、岩融、今剣、髭切、膝丸の6振で部隊を組み、出陣を命じます。向かう先は平安末期から鎌倉初期。敵の狙いは鎌倉幕府の成立阻止でした。今剣を隊長として戦う彼らは、それぞれの存在の根拠である歴史と向き合うことになります。

刀剣男士は歴史を守る存在。でもその歴史自体やその守り方も、ひとつではなく色々とあるのだと考えさせられる内容でした。こんな切り口があるのか、こんなこともしていいのかと、あらためて刀ミュの自由さを認識することとなりました。
人間キャストと呼ばれる歴史上の人物もそれぞれ魅力的に描かれます。歴史に詳しくない人でも分かりやすく説明はされるのでご安心を。
今回の話は単独でももちろん楽しめます。が、トライアルや「阿津賀志山異聞」を観たほうが何倍も楽しめると思います。

休憩を挟んで始まる2部はライブ形式。第1部で考えたこと、感じたことはここで一度リセットです。たとえ涙していても、すぐに何も考えられなくなります。そうなったら、目の前で歌って踊る刀剣男士にペンライトを振りましょう。
刀ミュの2部で刀剣男士は客席に来てくれます。その時はうちわの出番です。ここでファンサービスを貰えるかどうかは運次第。幸運を祈りましょう。
どんどん変化する衣装も楽しみのひとつです。続投組も新しい衣装で楽しませてくれました。

刀ミュの2部曲は歌もダンスもそれぞれいいのですが、両方を同時にやることを考えると大変な曲が多いです。今回も難しさは健在でしたが、それぞれの成長のおかげでまとまっていた気がします。ただ、個人的にはもう少し簡単にしてもいいのになとは思っています。
新しい曲調やスタイルの導入等、守りに入らない姿勢が強く出ていたので、このあたりも変わっていくかもしれません。

2部に限らず、全体を通して続投組はとても成長していました。歌もダンスも殺陣も確実にレベルアップしています。こうやって成長を楽しめるのも、若手俳優がメインを演じる2.5次元舞台の魅力ではないでしょうか。

今公演が初参加の源氏兄弟は、ゴールデンルーキーという表現がふさわしかったです。
キャスト発表時、源氏兄弟はダンス特化で選ばれたのかな?と勝手に想像していました。しかし幕が開けるとそんなことはなく、刀剣男士の全体的なレベルアップを支えていました。
どちらも身体能力が高く、とにかく横と縦に回ります。目が足りない、どこを見ればいいの?!と何度思ったことでしょう。
キラキラしていてまるでアイドルの源氏兄弟、今後の登場に期待です。

ちなみに髭切役の三浦くんは帝劇『レ・ミゼラブル』2019年全国公演でマリウス役に大抜擢されました。膝丸役の高野くんは、『ようかい体操第一』でおなじみのDream5としての活動終了後、ミュージカルで活躍中です。まだ19歳と20歳の二人、これからが楽しみです。

今公演はBD/DVDが発売済み、DMM等で配信もあります。まだ刀ミュを見たことがないという方はぜひ一度、今公演を体験してみてください。新しい世界が始まるかも?

公演データ

【公演期間】
東京  2017年11月4日(土)~2017年11月12日(日)
京都  2017年11月17日(金)~2017年11月19日(日)
東京凱旋  2018年1月6日(土)~2018年1月14日(日)
大阪  2018年1月26日(金)〜2018年1月30日(火)
【劇場】
東京 TOKYO DOME CITY HALL
京都 京都劇場
東京凱旋 日本青年館ホール
大阪 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

【キャスト】
三日月宗近役 黒羽麻璃央
小狐丸役 北園 涼
岩融役 佐伯大地
今剣役 大平峻也
髭切役 三浦宏規
膝丸役 高野 洸
武蔵坊弁慶役 田中しげ美
源義経役  荒木健太朗
源頼朝役  冨田昌則
藤原泰衡役 加古臨王

ペンネーム:柑橘
好きな舞台のジャンル:ミュージカル・2.5次元から小劇団・古典芸能まで
ひとこと:舞台大好きです。最近は2.5次元によく足を運びます。みんなを応援する気持ちで観劇しています。

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