ミュージカル『刀剣乱舞』 〜阿津賀志山異聞2018 巴里〜感想・レポ・レビュー

感想・レビュー

ミュージカル『刀剣乱舞』 〜阿津賀志山異聞2018 巴里〜



2.5次元舞台をご存じですか

マンガやアニメ、ゲーム等の2次元の原作を3次元で表現する舞台のことです。
 その中でも国内外で大人気なのが、名だたる刀剣を擬人化したゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』を原作としたストレートプレイとミュージカルという二つの舞台。それぞれ「刀ステ」と「刀ミュ」と呼ばれています。どちらもチケットをとるのが大変な大人気舞台です。
 原作である『刀剣乱舞-ONLINE-』において、プレイヤーは「審神者(さにわ)」と呼ばれます。審神者は刀剣より生み出された付喪神である「刀剣男士」(とうけんだんし)の主となり、歴史の改変を目論む「歴史修正主義者」や、第3勢力の「検非違使」と各時代で戦います。その拠点となるのが「本丸」です。本丸は審神者ごとにあるため、ストレートプレイとミュージカルは別の本丸であるという認識が必要です。
 刀ミュ『阿津賀志山異聞2018 巴里〜』東京公演を見てきました。
 今回は刀ミュ最初の公演、阿津賀志山異聞の再演だと思っていました。でもただの再演では全くないです。これまでの刀ミュ、特に前々公演の「つはものどもがゆめのあと」を踏まえての、新しい阿津賀志山異聞でした。

ミュージカル『刀剣乱舞』北園涼の降板

 今回の公演は波乱の始まりでした。パリ公演直前、小狐丸役の北園くんが網膜剥離に。パリ公演は声のみの出演で乗り切りましたが、東京公演は降板となりました。
 代役となったのが刀ミュ本公演アンサンブルを務めている岩崎大輔さん。時間遡行軍の薙刀だけでなく、前々作では平教経、前作では土方につく時間遡行軍を演じられていた方です。今回は1部のみの代役で、2部は五振でがんばることになりました。
 円盤などでよく、最後まで全員で舞台を走り抜けるとバックステージで誓う場面があります。今回はその大変さを改めて理解しました。最初から最後まで、みんな揃って千秋楽を迎えられる舞台がどれだけ幸運か。北園くんの早い回復をお祈りします。

ミュージカル『刀剣乱舞』〜阿津賀志山異聞2018 巴里〜見どころ!

 さて公演についてですが、他キャストは続投ということもあり、役を自分のものとしてさらに成長させているのが一目瞭然でした。とにかくみんな余裕ができました。それだけの時間が経ったと思うと感慨深いです。
 特に今剣役の大平くんの成長がすごかったです。ベースが同じ公演だけに、成長がよく分かります。トライアルの時に声が出なくなっていたところを堂々と歌っているのを見て泣いてしまいそうでした。

 小狐丸役の岩崎さんですが、声が低く大人な小狐丸でした。茶目っ気がなくてそっけないですが、そのベースには北園さんの小狐丸がいたように思います。せりふ回しも動きも、まるで北園さんがそこにいるかのように感じました。素晴らしい代役だったと同時に、他の役でも見たくなりました。
 2部で岩崎さんのダンスが見られなかったのは少し寂しかったです。ダイナミックに踊られるのがとても好みなので、次公演では見たいです。

 内容的にはとにかく冒頭からあれ?とひきこまれてしまいます。演出変更なのか、それともまた別の時間軸での阿津賀志山の話なのか。再演と名がつかないだけに、考えてしまうところも。
 ただ小さな変化はあれど大きな流れはそのままなので、刀ミュ的には歴史は変わっていないということになるのでしょう。

 今回、真剣必殺がすごかったです。少しずつ脱げてちゃんとゲームの絵になる。あの衣装はどうなっているんだろうと気になりました。刀ミュのメイクさんと衣装さんはいつも素晴らしい仕事をされるので、ここにも注目です。

 決して幸せとは言い切れない1部が終わると、休憩後に気持ちリセットの2部が始まります。
 2部は衣装のイメージが少し変わりました。そもそもスタート曲もそのアレンジかと驚いたりしつつ、きらきらした2部がはじまります。
 今回の曲は覚えやすく感じました。一度聞いたらすぐペンライトが振れそうです。
 石切丸、今剣、岩融の三人曲はとにかくかわいかったです。
 三日月宗近のソロ曲だと思っていた曲は、サビでコーラスにしてはクリアな声だと思ったら小狐丸の声が入っていました。三日月の動きがたまらなくて、まさかここで泣かされるとは思わなかったです。
 加州清光はどんな小道具も使いこなすのが素晴らしいです。さすがとしかいいようがありません。

 客降りファンサは石切丸がとんでもなかったです。隊長をこなしてからの石切丸の頼もしさは半端ないです。この石切丸は、徳川とかかわった後にも見えました。
 2部は普段より一振少ないですが、その分を補ってあまりあるほどのパワーに満ちていたと思います。でもやっぱりちゃんと三日月と小狐丸で歌う歌が聞きたいので、今年の真剣乱舞祭に期待します。

 直前のキャスト変更で時間がない中でしたが、そんなことは感じさせない素晴らしい舞台でした。どこまでも進化し続ける刀ミュの次の展開が楽しみです。

公演データ

【公演期間】
パリ 2018年7月15日(日)
東京  2018年8月3日(金)~19日(日)
【劇場】
パリ パレ・デ・コングレ・ド・パリ 大劇場
東京 日本青年館ホール
【キャスト】
三日月宗近役 黒羽麻璃央
小狐丸役  北園 涼(降板により代役 岩崎大輔)
石切丸役 崎山つばさ
岩融役 佐伯大地
今剣役 大平峻也
加州清光役 佐藤流司
武蔵坊弁慶役 田中しげ美
源義経役 荒木健太朗
源頼朝役  冨田昌則
藤原泰衡役 加古臨王

ペンネーム:柑橘
好きな舞台のジャンル:ミュージカル・2.5次元から小劇団・古典芸能まで
ひとこと:舞台大好きです。最近は2.5次元によく足を運びます。みんなを応援する気持ちで観劇しています。

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